通勤手当廃止による将来年金支給額の減少はわずか!金額シミュレーションで解説!

コロナの影響で、テレワークを開始した方は多いのではないでしょうか?

テレワーク、とても快適ですよね♪

在宅で仕事ができるということは、毎日会社に出社する必要が無くなるため、会社が従業員に通勤手当を支給する必要が無くなる、ということです。

実際に、日本でのコロナ蔓延後、大手企業から中小企業まで様々な会社がテレワーク制度を導入し、

テレワーク勤務をしている社員に対しての通勤手当・定期券代・交通費の一律支給を停止すると発表しています。

ご参考:
コロナ拡大後に在宅勤務を導入した企業の9.6%が通勤手当を廃止・実費精算へ

この「通勤手当の支給廃止」が、「将来私たちが受け取る(老齢)厚生年金額の減少に繋がる」

という話を聞いたことはありませんか?

実際に、そういった私たちの将来への不安をあおるような記事はネット上で幾つも見つかります。

でも、私が金額のシミュレーションしたところ、全体で見たら

私たちが現役時代に支払う社会保険料総額

私たちが将来受給できる厚生年金総額

の間に、それほど大きな金額差がないことがわかったのです!

ここからは、実際の記事で紹介された年収・通勤手当額の例を用いて、簡潔に、わかりやすく減少額について解説します。

会社からの通勤手当・定期券代金・交通費の支給が無くなったからと言って、将来の年金受給額の減少を過剰に心配する必要はありませんからね♪

通勤手当の廃止が与える影響・金額シミュレーション 用いる記事、社員の年収・通勤手当額

ここから、金額のシミュレーションに用いる記事は以下です。

年収762万以下は通勤手当廃止で年金減の危機
出典:東洋経済

この記事の通勤手当の廃止・将来の厚生年金の支給額に関する内容の要約は以下です。

テレワークの拡大により会社へ通勤するための定期券代・通勤手当の従業員への一律支給を会社が取りやめることで、従業員の通勤手当を含めた給与額(年収額)は減少する。

会社員や公務員が加入する老齢厚生年金制度は、納めた保険料に応じて老後に受け取る年金額が多くなる仕組みであるが、その厚生年金保険料は給与賞与の金額を基に保険料率を掛けて算出するため、通勤手当分の給与・年収が減少することで、現役時代に納める社会保険料は減少するが、同時に将来定年後に受け取れる厚生年金保険料が減少する。

この記事のタイトル、「年収762万以下は通勤手当廃止で年金減の危機」だけを見ると、

新幹線通勤や長距離通勤をしており、毎月の定期券代・通勤手当が高額な方にとっては特に、

「将来受け取れる年金が減ってしまうの?!」

と感じ、不安を煽られてしまうタイトルかと思います。

実際私もこの記事を最初に読んだとき、将来への漠然とした不安を煽られました。。笑

でも、金額シミュレーションをしてみたら、不安に思うようなことは正直何もなかった

この記事で用いられていた人の年収・通勤手当の額の例は以下になります。ここからはこの例を用いて、

生涯支払う社会保険料と受け取る厚生年金保険料の差額をシミュレーション計算します。

Aさん 年収:550万円   通勤手当:約60万円
Bさん 年収:1000万円 通勤手当:約84万円

(この例では、通勤手当額が異様に高額に設定されていますね。

年間60万円以上は、よっぽどの長距離通勤か新幹線通勤の従業員の例でしょう。年金減少額がなるべく高額になるように、こういった設定としたのでしょう)

騙されるな! 現役時代の支払額≒定年後の年金受給額

記事で用いられている例は以下二人で、Aさんは年収が平均的、Bさんは年収が高いです。

年収は、テレワークが導入される前の年収で、会社から支給される通勤手当額をそれぞれ含んだ状態の年収です。

一番右の差額は、テレワーク開始によって通勤手当支給が廃止された後のAさん、Bさんの年収(年収ー通勤手当)を表します。

Aさん 年収:550万円   通勤手当:約60万円  差額:490万円
Bさん 年収:1000万円 通勤手当:約84万円  差額:916万円

記事のタイトル「年収762万以下は通勤手当廃止で年金減の危機」にもあるように、

年収762万円以下の場合に限って、将来受け取れる厚生年金保険料は通勤手当廃止により減少します。

そのため、Bさんの場合は

「年収ー通勤手当=差額916万円 > 762万円

ですので、テレワークで通勤手当が削減されてしまった場合でも、Bさんの将来受け取れる厚生年金保険料は減少しません

一方、Aさんの差額は490万円で762万円以下のため、

この記事でいわれている通勤手当廃止により将来受け取れる厚生年金保険料が減少してしまう対象です。

Aさんの場合、通勤手当廃止による影響は、収支に大きく影響するものとしては以下二つがあります。

現役時代の社会保険料支払額の減少
600,000円×0.0915=年間5万4900円減少
※厚生年金保険料率:自己負担分9.15%で計算

定年後の厚生年金保険料受給額の減少

受け取れる老齢厚生年金保険料の減少額は、年間約2万6400円
(65才から平均寿命82才まで受け取れた場合、その総額44万8800円

※記事ではもう一つの影響として、現役時代に支払う税金が微増することが紹介されているが、影響極めて軽微のため省略

この記事では、の「将来受け取れる厚生年金保険料が総額44万8800円減少する」という部分が強調されています。

ここだけに注目してしまうと、ミスリードされてしまいます。

①の現役時代の社会保険料支払額の減少について、注目してください。

現役時代の社会保険料の支払額は、通勤手当支給の廃止により、年間5万4900円減少します。

この記事のAさんの例では、52歳~60歳まで8年間の間、支払う社会保険料が減少しますので

5万4900円×8年間=総額43万9200円

現役時代に支払わなくてはいけない社会保険料が減少します。

①現役時代の支払減少額43万9200円 

≒ 

②定年後の受給減少額44万8800円

この差、たったの1万円以下ですよ。。。

この東洋経済の記事では、将来受給できる厚生年金保険料が総額44万8800円も減少する、と読者の恐怖をあおっており、

①の現役時代に支払額が総額43万9200円も減少することを紹介していません。

生涯の支出収入という観点で考えれば、通勤手当の支給廃止の影響はほぼプラマイゼロで、ほとんど影響は無いといってもよいでしょう。

最後に

さまざまな記事は、一つの結論へ誘導するように執筆されます。

先ほどの紹介した記事「年収762万以下は通勤手当廃止で年金減の危機」については、

通勤手当の廃止によって、将来受け取れる厚生年金保険料が減少してしまう

という結論に誘導しています。

この結論は正しいですよね。実際に、将来受け取れる厚生年金額は総額約44万8800円減少するのですから。

ですが、将来受け取れる額が減少するという「デメリット」とともに、

現役時代に支払わなければならない社会保険料も同額程度減少するという「メリット」も存在するのです。

このメリットを知っていれば、テレワークが普及して通勤手当が大幅に削減されたところで、そこまで将来の年金額の減少を悲観することは無くなりますよね!

実際、私もコロナウイルス蔓延により会社がテレワークを推進し、その結果として通勤手当を削減された一会社員です。

この記事を初めて読んだときには、通勤手当の支給が無くなったことによる将来の年金支給額減少への不安に駆られましたが、

この金額シミュレーションをすることで、その不安は解消されました笑

少子高齢化が進み、現役世代の負担がさらに重くなっていく風潮のなかで、今後は

現役時代の合計支払額 > 定年後の合計受給額

となる可能性が高いでしょう。

国としても、定年後の受給額を、現役時代の支払額より過度に高くするような制度設計はしないでしょう。

だからこそ、「通勤手当の削減」という事象に対して、過度に

定年後の合計受給額 > 現役時代の合計支払額

となってしまうような制度設計は絶対にしません。(それも悲しいですが)安心してください。

記事で紹介されている社会保険料・年金保険料の算出基準ですが、2020年9月に厚生年金保険料を算出する際の給与上限が、記事タイトルにもある通り

月額63万5000円(年収ベース762万円)以上に引き上げられました。

今後この上限額の基準は変わる可能性もありますが、変わったところで我々の年金保険料の生涯の支出・収入額にそれほど大きな影響は及ぼさないでしょう。

これまで私たちが支払ってきた社会保険料と、将来受け取れる年金保険料については、

年に1回、誕生月に届くねんきん定期便で確認可能です。

この定期便の「最近の月別状況」欄に記載されている「標準報酬月額」を確認することで、将来受け取れる年金保険料額が変動していた場合には、この部分の金額の減少が確認できます。

通勤手当が廃止されて、将来受け取れる年金額がどれだけ減少するのか?と不安に思っている方はぜひ、

このねんきん定期便を確認してみてください。

でも、上でも紹介したとおり、将来受け取れる厚生年金保険料が減少している代わりに、

今まさに会社の給料からの天引きにより私たちが毎月支払っている社会保険料も減少していますから、そこまで不安になる必要はないですからね!

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